第2回環境マネジメントシステム専門委員会の報告

 2000年2月9日(水)、東京・市ヶ谷の日本染色会館において、第2回環境マネジメントシステム専門委員会が開催されました(出席者は一般・マスメディアなどのオブザーバーを含め?名)。以下に概要を報告いたします。

【実践プログラムを提案】

 開会挨拶の後、第1回の専門委員会からほぼ半年経過していることもあり、検討の前に事務局・中口から本委員会の設置の趣旨・目的・意義を紹介しました。そして、事務局・角田から、委員会の下に設けられた部会の3回にわたる検討経緯の概要を報告しました。さらに、中口からいままでの検討をふまえて検討された内容等が現実に可能かどうかを実践することを進めていきたいと、会員自治体をはじめ自治体に対して実践プログラムを呼びかけたいと提案しました。

 実践プログラムは3種類あります。

 まずプログラム1は、事務事業(庁内事務活動および施策の実施)の環境影響を把握し、取り組みの優先順位を判断するときに、住民の意識を反映させるもの。プログラム2は、環境基本計画やISOの進捗状況チェック時に、市民や外部の専門家による環境監査を実施する。プログラム3は、地域全体へ波及させていくための認証制度、例えば、市民で環境配慮行動を実行していこうという人を自治体独自に認証していく内容です。

【ISO14001もツールのひとつ】

 その後、休憩をはさみ、本委員会委員長である水口剛・高崎経済大学講師の司会のもと、ディスカッションをいたしました。

 まず、それまでの報告や提案などについてのコメントを受けました。

 部会メンバーである川崎市環境企画室の田中充氏から、「自治体にとっての環境マネジメントとはISO14001認証取得だけを指すのではなく、条例や計画など既存のシステムや施策を組み合わせたものであるとの考え方をもっている。数々の施策における手法の一つがISO。システムの組み合わせについては、自治体が個別選択・決定していくべきである。ISOは政策決定には使いづらい。むしろ決定された政策を効果的に行うためのものである。また、企業のISO14001には市民参加がないが、自治体のISOシステムに市民参加をどう組み込めるかについて議論の必要性があると考えている」と、部会の検討について補足されました。

 また、委員である環境庁の環境計画官の今田長英氏から、ISO14001と環境基本計画の関係について、ISO14001も適用範囲によってさまざまある一方、環境基本計画もいろいろなタイプの計画があり、一概に固定した関係でとらえることはむずかしいと指摘されました。また、「そもそもシステムと計画では目的が異なり、同列に論じられるツールではないのでは」との疑問も出されました。

【会員自治体の環境マネジメントの現状と課題】

 この日出席された会員自治体の委員からは、それぞれの自治体の環境マネジメントについて、以下のような現状や課題が紹介されました。

【実践プログラムについての意見交換】

 この日提案された実践プログラムに関する意見は、以下のようにおおむね肯定的なものでした。

 これらの意見やコメント等をふまえて、今後、本委員会ではさらに部会などで検討を進めるほか、実践プログラムの参加を各自治体に呼びかけて具体的な成果を出せるように努める予定です。また、水俣会議では、いままでの成果の中間報告を資料集に紹介したり、ISO14001をテーマとした分科会に委員が参加することによって、水俣会議参加者とも課題を掘り下げていきたいと思っています。

(角田季美枝/環境自治体会議事務局)